働き方改革について徒然なるままに その②

うちの会社の残業規制が危ぶまれています。今の状態で通常の36協定となると、仕事量的にとてもじゃないですが仕事がまわりません。

現状、年間残業の実態として、私で600時間手前くらいです。より責任のあるポジションの先輩は、普通に700時間とか。そんなギリギリで調整しているのはすごいスケジュール管理能力だ! っていうのは違っていて、十中八九、サビ残で残業時間の調整をしている他ないでしょう。だって、終わらないんですもの。かといって残業できないから仕事やーらない、ってならない先輩方(私含め)は、良い意味で責任感が人一倍強い、悪い意味で社畜根性が身に付いている、ってことなんでしょうね。

そもそもなんでこんなに仕事量が多いのか

一人あたりの仕事量を減らすもしくは作業を効率化しないことには、来る日本の労働体制(本当に来るかどうかはさておき)に耐えられません。なんでこんなにSEの仕事が多いのか? 私の経験から推測してみます。

仕事の見積もりが甘い

私は、システム開発とシステム導入を両方体験しているんですが、システム開発の方はまだいいです。作業の見積もりがしやすい(個人の感覚によるとは思います)。見積もった作業量に対して見合ったスケジュールを引き人を投入し、それを顧客(もしくは社内に)コミットする。その過程はシステム開発だろうが導入だろうが変わりません。

話は少し逸れますが、システム開発の受注形態は二種類に分かれます。

  1. 顧客から受注した金額を以て、顧客業務に合ったシステムを一から開発し導入する。
  2. 会社から借金して統一規格のシステムを先行開発し、同一業務を持った企業(個人)に対して売ることで借金を返済する。

後者のケースは比較的スケジューリングしやすいと思います(適当)。何となく笑 逸れました。

システム開発の見積もりでは、設計・構築・テストにおける各アウトプットを作成するまでの作業量を見積もっていきます。基本的には各工程にかかる作業を全て洗い出し、その各作業に対する時間を見積もっていきます。ひとつのドキュメントを作成するのにも、例えば画面レイアウトは何枚いるだとか、その仕様は実現するかどうかを調べたり、作ったドキュメントを社内でレビューしてもらったり、問題点管理や進捗管理などのプロジェクト管理費、そしてそれに見合うリスクを見積もります。

最初の上司に言われたことがあります。「見積もりは、経験だ。

え、それってダメでしょ笑 って新人ながらさすがにそう思いました。正直言って、かなりのどんぶり勘定だったりします。勿論、一側面であることは言及しておきます。社内で推奨する各工程の作業比率(設計:3 構築:5 テスト:2 みたいなもの)があって、一番見積もりやすい構築を経験則で見積もり、あとは推奨する比率を引っ張りだして全体を見積もります。そんなの、プロジェクトや顧客に依存するんだから、もっと各部署で実績をためてそれを根拠に見積もりとか作るべきでしょ、って思っていますがまだそれを目にしたことはないですね。

システム導入となるともっと見積もりがしづらくて、多岐に渡る顧客業務から課題となることを発見しないといけないわけですから、もうどうやって見積もっているのか分かりません笑 こっちは比較的素人です。その目線でいうと、受注時にそこまで詳細を調べて金額を確定することも到底現実的ではない気がします。

まあどちらも見積もりが甘く、特にシステム導入では当初の範囲外のところの作業が絶対に出てくるため、最初にスケジュールしてコミットした納期は変わらないのに仕事ばかりが増え、忙しくなって悪循環となります。こういう約束をちゃんとして例外の取り決めもしてちゃんと顧客とその調整ができる人が、仕事ができる人なんでしょうね。

作業範囲が不明確

ある作業があったときに、それはこっちでやるのかどうかの作業範囲が正直分かりません。顧客に対してもそう強くは言えないし、「え、それやってくれないの?」とか平気で言われるし顧客関係もあるので「・・・では、こちらで作業します。」なんてこと多くないですか?

その作業がSE作業なのかどうかの切り分けを明文化してほしいですね、例外的な取り組みも全て決めて。それを上がちゃんと作って組織として顧客と約束していけば、顧客からの無理な要求もなくなっていくはずです。

現状だと、それを判断するのが面倒くさくなり、安請け合いした結果思ったほど簡単ではなくて泥沼化する。それを繰り返したあげく作業量が雪だるま式に肥大化し、マルチタスクも相まって、残業だけは増えていく。一方でお金は増えない。それを繰り返す事で、顧客もそれがさも当然かのように振る舞い、さらに泥沼。そんなところが多いのではないでしょうか?

本質は”働き方”の改革

働き方改革は残業時間を減らす事が目的ではありません。働き方という本質を変えて、作業を効率化して生産性を高め、結果作業量が減る、というのが目的です(と理解しています)。

会社がやる施策って、残業時間を○○時間に減らせ、とかで結果ばかりを言ってその方法について具体的なことは言わなくないですか?

私「残業を減らすんだったら仕事量を減らしてください。それか、人を増やしてください。」

会社「人はお金がないので増やせません、なので作業を効率化してください。」

私「・・・」

私の作業で絶対効率的じゃないところってあると思うんです。でもそれって発見しづらいし、人と比較するのも難しいですよね? もっと管理職である上司が一人一人のタスクに踏み込んで、上司が持つ経験と人脈から、タスクに対するアプローチをしていくべきだと思うんです。それをしないから全体的にいつまで経ってもよくなはない、仕事も減らない。

管理職はまずやらないことを決めてくれ

ある問題が発覚したとして、その原因を突き止めます。その対策っていうと、「○○することをルール化します」がほとんどなんです。やる事って増える一方なんです。確かにその対策をとれば品質の向上(その問題の解消)には繋がるかもしれません。でもそうやってやはり単位時間当たりの仕事量が増え、結果人が疲弊しヒューマンエラーへと繋がるリスクがあります。

根本である、その問題があった作業に対して、やらないことを何故決定できないのでしょうか。勿論、その作業は過去から現在まで醸成してきた結果として存在する作業なんだと思います。それをやらないとするには、その作業となった意味や目的について全て理解し、やらないくなったときのリスクに対して責任を負わないといけません。それって確かに恐いですよね? でも、それをやってほしい。でないといつまで経っても仕事は減らないと思います。

会社は成長しないといけない生き物?

「やらないと決めたことをやめて効率化しても、その分時間が空けば、どうせ作業が入るでしょ? だって会社は売上を上げないといけないんだから。会社の規模が大きくなればなるほど、ある部門に対するリスクとして売上は上げといた方がいいじゃない。そして、それをコントロールするのも難しい。根本を言えば、会社なんだから売上を年々増やしていかないと。じゃあ、(残業減らすの)無理じゃん笑」と、ある先輩が言っていました。

まあ確かに、とその時思ったわけですが、私個人からしたら、会社の成長とかいいからもっと仕事減らしてよ笑 とか思うわけです。それってできないのかなあ…? 会社は成長しないといけないのかが気になりました。また別の機会でも調べてみます。

何が言いたいかというと

ぶっちゃけまとまってません笑 現状を知ってほしかったことを愚痴をこめて書きました。ほんと、徒然すぎる記事になってしまいました。いずれ、きれいにしてまとめたいと思います。

最後になりますが、働き方改革について”小室淑恵”という方の国会プレゼンが説得力あります。後で動画リンク張っておきます。

では、またの機会に。